heif形式のファイルをjpegに変換する

最近のデジカメはjpegだけでなく,heif形式のファイルで保存できるものが多くなってきています。jpegの8bitに対してhiefは10bitの深さがあるのでダイナミックレンジを広くとることができます。ずいぶん昔にiphoneのカメラがheif形式で出力するようになったらしく,そのためmacOSは2017年にリリースされたHigh Sierra (10.13)以降,デフォルトでインストールされている「プレビュー」アプリでheif形式のファイルを普通に表示することができます。

一方,windowsは拡張機能をインストールしないと使えないようです。そのため,デジカメの画像を他の人とやり取りする場合はjpegに変換してから渡した方が平和です。

Sonyのα7C iiはheif形式の画像は拡張子がHIFとして出力されます。macOSであればプレビューで見ることもできますし,jpegへの変換もできます。Sony純正という意味ではImaging Edge Desktopを使えばプレビューと同じことができるはずですが,インストールしてアプリを起動後,Viewerを起動しようとすると「必要なファイルが存在しない,または壊れているため起動できませんでした。Imaging Edge Desktop (Remote/Viewer/Edit)の再インストールをお試ししてください。」というメッセージがでて起動しません。もちろんアプリケーションフォルダにあるImaging Edgeというフォルダの中には,Remote.app, Viewer.app, Edit.appがちゃんと存在しているので動きそうなものです。実際,これらのappを直接起動しようとしても同じメッセージがでて起動しません。どんだけ出来が悪いのかと思ってしまいます。どうしようもないのでSonyのソフトは諦めます。

たくさんのファイルがあるときはプレビューではやってられないので,スクリプトで処理できるようにしてみます。

libheifをインストールするとheif-convertというコマンドが使えるようになります。このコマンドを使って
heif-convert input.HIF output.JPG
とやればinput.HIFがoutput.JPGに変換されます。これを多数のファイルについてまとめて処理するには,csh系ではforeachを使います。
foreach i (*.HIF)
echo $i
heif-convert $i $i:r.JPG
end
とやればカレントディレクトリに置かれたheif形式のファイルをひとつづつjpegファイルに書き換えてくれます。ここで:rは$iから拡張子をとりのぞく,という意味です。このような変数の値にちょっとした手を加えるコマンドは以下のようになっています。
:r  拡張子の部分を取る。
:h  パス名を取り出す。
:e  拡張子を取り出す。
:t  ファイル名と拡張子を取り出す。

手元でいつも使っているMacBook Pro (2017)はこの変換にはかなり時間がかかります。

exifからレンズ情報を抽出する

たくさん撮影した写真のファイルを一つのフォルダに格納して,そのファイルのファイル名とレンズ名を1行に出力したリストを出力する方法です。このようなことをしたいという需要があるとは到底思えませんが忘れないようにメモしておきます。

cd somewhere
rm hoge.txt
foreach i ( DSC*.HIF )
foreach? echo -n "$i => " >> ./hoge.txt
foreach? exiftool $i | grep "Lens Model" >> ./hoge.txt
foreach? end

cat hoge.txt
DSC_0209.HIF => Lens Model : NIKKOR Z 40mm f/2
DSC_0210.HIF => Lens Model : NIKKOR Z 40mm f/2
DSC_0211.HIF => Lens Model : NIKKOR Z 40mm f/2
DSC_0311.HIF => Lens Model : NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
DSC_0312.HIF => Lens Model : Viltrox AF 20/2.8 Z
...

カメラはNikon Zfです。ZfのexifにはLens IDというエントリーもありますが,ViltroxのレンズはUnknownとなります。サードパーティのレンズはexifへの対応は標準的なエントリーだけ対応するようにしているのかもしれません。まぁ,Lens Modelからデータを拾えばよいだけなのでどうってこともないのですが。

SUPER ROKKOR 5cm F1.8 (Lens #050)

Chiyoda Kogaku SUPER ROKKOR 1:1.8 f=5cm

マウント:L39
焦点距離:50mm
開放F値:1.8
絞り羽根:10枚
レンズ構成:5群6枚
最短撮影距離:1.0m
フィルター径:46mm
質量:254g (実測値)

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千代田光学精工(のちのミノルタ)は1947年にバルナックライカコピーの35mm判レンジファインダーカメラMinolta-35Aを市場に投入します。フィルムは35mm判でしたが,撮影範囲は24x32mmのニホン判が採用され,そのときの標準レンズは梅鉢として知られるChiyoko SUPER ROKKOR C 45mm F2.8でした。その後,いくつかのモデルを経て1958年にMinolta IIbで24x36mmのライカ判が採用されますが,このモデルがミノルタの最後のレンジファインダー機となります。

こちらの解説によれば,SUPER ROKKOR 1:1.8 f=5cmはMinolta IIbの前年の1957年に市場投入されたと考えられるとのことです。これは,ミノルタ独自の複層膜コーティングであるアクロマチックコーティング(AC)が実用化されたタイミングが1958年で,かつ,SUPER ROKKOR 1:1.8 f=5cmにはACによるコーティングが施されていないことから推察されています。

いずれにしても,SUPER ROKKOR 1:1.8 f=5cmは千代田光学がリリースした(ほぼ)最後のL39マウントレンズであったことは容易に想像できます。このモデルの前,おそらく1954年ころには梅鉢の上位の高速レンズとして5cm F2の標準レンズがリリースされています。しかし,このF2のレンズはかなりの暴れ玉のようです。一方のF1.8はよく写るレンズという定評に加えて,販売期間が短かったこともあって,千代田光学がライカコピーの最後を飾るレンズとしてそれなりの立ち位置にあるようです。

私は普通の人なので暴れ玉ではなく普通に写るであろう5cm F1.8を探していたのですが,それなりによいお値段のためなかなか手がつけられず,結局,価格の誘惑に負けて絞り羽に少し油染みのあるあまり状態の良くないものを入手しました。このレンズはダブルガウス型の第2群の張り合わせレンズを二つにわけた5群6枚構成であり,Carl Zeisのウルトロンと似たような構成です。

撮ってみると確かに解像感が高く,絞ればかなりかっちりとした像を結び,よく写るという印象です。ただ,ハイライトの諧調が簡単に飛んでしまうようなところがあるように感じます。そのため,陽の光を受ける金属面などがのっぺりしてしまい金属の質感が感じられなくなる場合がありました。その一方で,ハイライト以外では階調が豊かで陰影のある木の表面などの質感表現はたいへん優れていると感じます。被写体を選ぶようなところが無きにしも非ずなのですが,よく写るか,と問われれば定評どおりよく写るレンズだと思います。

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このレンズによる作例をこちらにおいています。よろしかったらご覧ください。