先日、外向けのサーバーをアップデートして、それにあわせて、wordpressもまるごと移行しました。とりあえず、wordpressの画面は表示はできていたので問題はないと思っていたのですが、新しいバージョンがあるのでアップデートをするように、という表示がでて、「今すぐ更新」をやろうとすると
ダウンロードに失敗しました。No working transports found
と表示されてインストールに失敗します。というか、そもそもダウンロードもできません。
そこで、いろいろ調べてみるわけですが、windows環境の情報はいろいろでてきますが、FreeBSDについてなかなかみつかりません。どうもcurlとopensslが問題らしい、ということはわかりました。結局、ここにかかれているように、php56-curlとかphp56-opensslをインストールせねばならないようです。このページではportsからphp556-extensionsをインストールして、オプションとしてcurlやopensslを指定する、という書き方ですが、私は、pkgからインストールしているのでいまさらportsでコンパイルする気が起こりません。そこで、pkgでガンガンインストールすることにしました。
pkg install php56-extensions
pkg install php56-curl
pkg install php56-openssl
pkg install php56-zlib
最後のzlibがなくてもダウンロードは成功しますが、次に展開する時にzlibがなければ失敗してそのままフリーズしてしまいます。
いったんフリーズすると、他の更新が進行中、というメッセージが出てアップデートできません。しかし、これは15分放置すればロックがはずれるので再度更新すればOKです。
これで無事にアップデートに成功しました。
なんか、本質に到達する前に周辺ではまりまくっている気がします...ダメですねぇ。
数式入りのフローチャート Ipe (使い方編)
Ipeのインストールはとりあえずはできたので,次は使い方です。ネットを検索してもあまり情報がないようなので,自分用にメモを残しておきます。そうしないと次に使うときにまたワナにはまってしまうので。
基本的な使い方として,マウスでオブジェクトを選択する,という行為がひとつの「モード」に対応しているため,オブジェクトを選択したあと,選択されたオブジェクトに何かをするためには別の「モード」に切り替えないと何もできない,という仕様になっています。そのため,例えば,オブジェクトを移動させる場合でも「マウスで選択 というモードを選択」-->「マウスでオブジェクトをクリックして選択」-->「移動 というモードを選択」-->「マウスでオブジェクトをドラッグして移動」というプロセスが必要です。いまどきの普通のドローソフトであれば,わざわざ「移動」モードに切り替えることなくマウスでドラッグするだけで移動できるので,非常にとまどってしまいます。この基本的な点を理解しておけば面倒ではありますが,なんとか使えるようになります。
0. プリアンブルの設定
ipeはテキストを入力すると,テキストボックスごとにpdflatexを起動してソースをコンパイルして表示します。そのため,pdflatexで使える全てのlatexコマンドが使えるはずです。通常,amstexなどに特有のlatexコマンドを使うためにはプリアンブルにusepackageコマンドを追加しなくてはなりません。プリアンブルに追記するためには,メニューバーのEditメニューからDocument Propertiesを選んででてきたポップアップにLatex preambleというボックスに必要なコマンドを記述しておけばOKです。
キーボードショートカットが「Shift + Command + p」に割り当てられています。
1. モードの切り替え方法
切り替え方法は3つあります。
a) 起動後に画面の上部に表示されるアイコンをクリックする。
b) メニューバーにあるModeメニューを選ぶと開くプルダウンから選択する。
c) キーボードショートカットを使う。キーボードショートカットはModeメニューのプルダウンで表示されるメニューに書かれている。
a), b)はあまりにもマウスの移動が多くて面倒なので,キーボードショートカットを使うのが適切です。おもなショートカットは
s: オブジェクトの選択モード (矢印アイコンと同じ)
t: オブジェクトの移動モード (矢印アイコンの右隣の十字のアイコンと同じ)
r: オブジェクトの回転 (左から3つめのアイコンと同じ)
e: オブジェクトのストレッチ (左から4つめのアイコンと同じ)
オブジェクトを移動させたい場合,「sを叩いて」-->「マウスでオブジェクトを選択し」-->「tを叩いて」-->「マウスでドラッグ」という手順です。別のオブジェクトを移動させるときは「sを叩く」ところからやりなおします。
2. オブジェクトの編集
オブジェクトを編集するためには
「sを叩いて選択モード」-->「マウスで編集したいオブジェクトを選択」-->「command + eをたたいて編集状態」
という流れです。
テキストボックスの場合は,文字入力のポップアップが表示されます。文字を編集してApplyボタンを押すとpdflatexが処理をして表示が更新されます。OKボタンを押すと,同様にpdflatexによる処理ののち,ポップアップが消えて入力が終了します。
長方形や円,ベジェ曲線などの図形の場合は,コントロールポイントが表示されます。コントロールポイントをマウスでドラッグするとポイントの位置がかわります。もとの図形が黒線で,新しい形状が赤線で表示されます。ダブルクリックまたは2本指でタップで小さなメニューが表示され,Acceptを選ぶと編集状態から抜けます。編集状態で小さなメニューを表示すると,コントロールポイントの削除,追加,undoができます。
3. 画面の表示サイズとスクロール
キャンパス(図を書いている画面)上で,2本指で下方向にドラッグするとキャンバスの表示サイズが縮小されます。逆に2本指で上方向にドラッグするとキャンバスの表示サイズが拡大されます。細かい部分を見たり,全体を見たりするときに使います。
通常のドローソフトではキャンバスが画面の表示領域からはみ出している場合,スクロールバーが表示されたりしてスクロールすることができますが,ipeにはそのような機能がありません。見えない部分を見るためには,「Pan the canvas」というモードに切り替える必要があります。画面上部のアイコンでは,左から7つめのボタンです。メニューバーのModeメニューのなかにもPan the canvasというのがありますのでこれを選んでもOKです。キーボードショートカットはありません(結構,使うのですがなぜないのか謎です)。
4. テキストボックス
Aと書かれているアイコンを押してテキスト入力モードに入るとテキストボックスが表示されて,任意の文字列を入力できます。このとき,注意すべきことはこのテキストボックスに書かれた文字列はすべてpdflatexによって処理されてから画面に表示される,ということです。したがって,LaTeXのコマンドを入れればそのままLaTeXのコマンドとして処理されます。
テキストボックスには「normal」と「math」というモードが選べるようになっています。mathはLaTeXにおける別行仕立ての数式環境で,normalはそれ以外です。したがって,mathを選ぶと\[と\]の間に式を書いていると考えればよいことになります。normalを選んで\[と\]で数式を挟んで数式を書いても同じことになります。また,インラインの数式は通常のLaTeXと同様に$で挟んで数式を書きます。
テキストボックスではなぜか改行コマンド\\や\parが効きません。テキストボックス内で改行をするためにはminipage環境に文字を入力する必要があります。minipage環境内では改行コマンドも正しく機能します。minipageの大きさを明示的に設定する必要がありますが,キャンバスのグリッドにスナップさせて位置決めをすることが多いため,グリッドサイズの倍数をポイント(pt)で指定するのが適当です。
5. グリッドへのスナップ
ドローソフトなのに,なぜかオブジェクトを整列される機能がありません。本当はあるのかもしれませんが,見つけられませんでした。しょうがないので,オブジェクトをグリッドにスナップさせて,グリッドの数を数えてセンタリングなどをするしかありません。ipeの機能のなかで一番残念なところだと感じています。
グリッドのサイズはアイコンのリストの下にある「16pts (〜6 mm)」と表示されている選択ボックスから選ぶことができます。「(〜6 mm)」というのはグリッド1つの間隔が「約6mm」という意味です。72pt/inchなので,1/72 (inch/pt) * 16pt * 25.4 (mm/inch) = 5.64444なので「約6mm」というわけです。一番細かいグリッドは4ptsなので,minipageのサイズ指定は4ptの倍数で指定するとよいと思います。
グリッドサイズを選択するボックスの左のアイコンはグリッドへのスナップをするかしないか,のトグルスイッチになっています。
6. オブジェクトの設定
色や線の種類は左側に縦に並んでいるアイコンで指定できます。上から,順に以下のようになっています。
a) ストロークの色 --> 左端のボタンを押すとカラーパレットが表示されて任意の色を選べます。その右の選択ボックスにはwell knownカラーの名前が定義されているので,凝った色を選ばないのであれば選択ボックスから選ぶのが簡単です。
b) fill (面の塗りつぶし)の色 --> 同上
c) 線の太さ --> 左端のボタンを押すと線の太さを数値(単位はpt)で指定できます。その右の選択ボックスは適当な太さが定義された名前を選ぶことができます。normal = 0.4 pt, heaview = 0.8 pt, fat = 1.2 pt, ultrafat = 2.0 ptと定義されているようです。
d) 現在の状態を表示するエリア --> これはあとで説明。
e) 文字の大きさ --> 文字の大きさを指定します。Aと書かれたアイコンをを押すと数値(単位はpt)で文字の大きさが指定できます。その右の選択ボックスでは色々なサイズが定義された名前を選ぶことができます。normal = 10 ptとなっているようです。テキストボックスのなかでLaTeXのコマンドで文字のサイズを変えることもできるのであまりここで設定をすると混乱しそうです。
f) マークの種類 --> 左端のアイコンエリアは押すことができないようになっています。その右の選択ボックスからマークの形を選べます。fから始まる名前のマークはfがつかないマークの白抜きバージョンです。
g) マークのサイズ --> 左端のアイコンを押すとマークの太さを数値(単位はpt)で指定できます。その右の選択ボックスは適当な大きさが定義された名前を選ぶことができます。
6. 現在の状態の表示と線と塗りの設定
上記のd)についてもう少し詳しくメモしておきます。
左端,上から4つめの正方形のアイコンは現在選択されているモードを示しています。画面上部のアイコンと同じアイコンで現在選択されているモードが表示されます。その右側には線の状態と色の塗り方の状態が表示されています。「線の状態」,「線の末端の状態」,「塗りの状態」の3つの情報が示されています。
「線の状態」は実線,破線,点線,一点鎖線などです。線が書かれている真ん中あたりを2本指でタップするとメニューが現れます。上から二つ目の「Dash style」で線の種類を選べます。normalが実線です。
「線の端末の状態」は線の右端または左端近くをクリックすると矢印が表示されたり,消えたりするトグルスイッチにになっています。これによって線を矢印にすることができます。左側が線の始点,右側が線の終点です。そのため両方に矢印がついた線にすることもできます。矢印のサイズと形は,上記と同様に線の中程で2本指でタップしてメニューを表示し,Forward/Revese arrow sizeとForward/Revesearrow shapeから設定できます。線の始点側と終点側を個別に設定可能です。
「塗りの状態」はひし形で描かれている部分です。ストローク(図形の縁取り)のみ色をつける,図形の内側にのみ色を塗る,両方に色をつける,という3つから選択できます。ひし形の部分をクリックすると3つの選択肢がローテートします。線の部分を2本指でタップしてメニューを表示して一番上の「Strok & Fill」から選ぶこともできます。
7. オブジェクトの回転
画面上部のアイコンの下の部分にある,角度が書かれた選択ボックスを選んで回転角を指定できます。その左横のボタンで,指定した回転角でスナップするか,任意の角度で回転させるか,を選べます。しかし,回転の挙動はいまひとつよくわかりません。
8. データの出力
描いた図は,メニューバーの「File」から「Save」または「Save as」で保存できます。command + sでも保存できます。保存されたデータはXML形式です。
また,他のソフトで読み込めるように,pngまたはepsでエクスポートできます。メニューバーの「File」から「Export as PNG」または「Export as EPS」を選ぶとそれぞれpng形式またはeps形式でエクスポートされます。パワーポイントなどで使う場合は,png形式,LaTeXに読み込む場合はeps形式で出力すると便利です。
ざっと,このくらいのことがわかっていればそこそこ普通の絵はかけると思います。Windowsなどのソフトに慣れている人にとっては,使い方に少しクセがあると感じるであろうことと,インストールの難易度がやや高いことがネックかもしれません。しかし,LaTeXコマンドをそのまま使えるというのは唯一無二なので,それだけで十分にありがたいことだと思っています。
基本的な使い方として,マウスでオブジェクトを選択する,という行為がひとつの「モード」に対応しているため,オブジェクトを選択したあと,選択されたオブジェクトに何かをするためには別の「モード」に切り替えないと何もできない,という仕様になっています。そのため,例えば,オブジェクトを移動させる場合でも「マウスで選択 というモードを選択」-->「マウスでオブジェクトをクリックして選択」-->「移動 というモードを選択」-->「マウスでオブジェクトをドラッグして移動」というプロセスが必要です。いまどきの普通のドローソフトであれば,わざわざ「移動」モードに切り替えることなくマウスでドラッグするだけで移動できるので,非常にとまどってしまいます。この基本的な点を理解しておけば面倒ではありますが,なんとか使えるようになります。
0. プリアンブルの設定
ipeはテキストを入力すると,テキストボックスごとにpdflatexを起動してソースをコンパイルして表示します。そのため,pdflatexで使える全てのlatexコマンドが使えるはずです。通常,amstexなどに特有のlatexコマンドを使うためにはプリアンブルにusepackageコマンドを追加しなくてはなりません。プリアンブルに追記するためには,メニューバーのEditメニューからDocument Propertiesを選んででてきたポップアップにLatex preambleというボックスに必要なコマンドを記述しておけばOKです。
キーボードショートカットが「Shift + Command + p」に割り当てられています。
1. モードの切り替え方法
切り替え方法は3つあります。
a) 起動後に画面の上部に表示されるアイコンをクリックする。
b) メニューバーにあるModeメニューを選ぶと開くプルダウンから選択する。
c) キーボードショートカットを使う。キーボードショートカットはModeメニューのプルダウンで表示されるメニューに書かれている。
a), b)はあまりにもマウスの移動が多くて面倒なので,キーボードショートカットを使うのが適切です。おもなショートカットは
s: オブジェクトの選択モード (矢印アイコンと同じ)
t: オブジェクトの移動モード (矢印アイコンの右隣の十字のアイコンと同じ)
r: オブジェクトの回転 (左から3つめのアイコンと同じ)
e: オブジェクトのストレッチ (左から4つめのアイコンと同じ)
オブジェクトを移動させたい場合,「sを叩いて」-->「マウスでオブジェクトを選択し」-->「tを叩いて」-->「マウスでドラッグ」という手順です。別のオブジェクトを移動させるときは「sを叩く」ところからやりなおします。
2. オブジェクトの編集
オブジェクトを編集するためには
「sを叩いて選択モード」-->「マウスで編集したいオブジェクトを選択」-->「command + eをたたいて編集状態」
という流れです。
テキストボックスの場合は,文字入力のポップアップが表示されます。文字を編集してApplyボタンを押すとpdflatexが処理をして表示が更新されます。OKボタンを押すと,同様にpdflatexによる処理ののち,ポップアップが消えて入力が終了します。
長方形や円,ベジェ曲線などの図形の場合は,コントロールポイントが表示されます。コントロールポイントをマウスでドラッグするとポイントの位置がかわります。もとの図形が黒線で,新しい形状が赤線で表示されます。ダブルクリックまたは2本指でタップで小さなメニューが表示され,Acceptを選ぶと編集状態から抜けます。編集状態で小さなメニューを表示すると,コントロールポイントの削除,追加,undoができます。
3. 画面の表示サイズとスクロール
キャンパス(図を書いている画面)上で,2本指で下方向にドラッグするとキャンバスの表示サイズが縮小されます。逆に2本指で上方向にドラッグするとキャンバスの表示サイズが拡大されます。細かい部分を見たり,全体を見たりするときに使います。
通常のドローソフトではキャンバスが画面の表示領域からはみ出している場合,スクロールバーが表示されたりしてスクロールすることができますが,ipeにはそのような機能がありません。見えない部分を見るためには,「Pan the canvas」というモードに切り替える必要があります。画面上部のアイコンでは,左から7つめのボタンです。メニューバーのModeメニューのなかにもPan the canvasというのがありますのでこれを選んでもOKです。キーボードショートカットはありません(結構,使うのですがなぜないのか謎です)。
4. テキストボックス
Aと書かれているアイコンを押してテキスト入力モードに入るとテキストボックスが表示されて,任意の文字列を入力できます。このとき,注意すべきことはこのテキストボックスに書かれた文字列はすべてpdflatexによって処理されてから画面に表示される,ということです。したがって,LaTeXのコマンドを入れればそのままLaTeXのコマンドとして処理されます。
テキストボックスには「normal」と「math」というモードが選べるようになっています。mathはLaTeXにおける別行仕立ての数式環境で,normalはそれ以外です。したがって,mathを選ぶと\[と\]の間に式を書いていると考えればよいことになります。normalを選んで\[と\]で数式を挟んで数式を書いても同じことになります。また,インラインの数式は通常のLaTeXと同様に$で挟んで数式を書きます。
テキストボックスではなぜか改行コマンド\\や\parが効きません。テキストボックス内で改行をするためにはminipage環境に文字を入力する必要があります。minipage環境内では改行コマンドも正しく機能します。minipageの大きさを明示的に設定する必要がありますが,キャンバスのグリッドにスナップさせて位置決めをすることが多いため,グリッドサイズの倍数をポイント(pt)で指定するのが適当です。
5. グリッドへのスナップ
ドローソフトなのに,なぜかオブジェクトを整列される機能がありません。本当はあるのかもしれませんが,見つけられませんでした。しょうがないので,オブジェクトをグリッドにスナップさせて,グリッドの数を数えてセンタリングなどをするしかありません。ipeの機能のなかで一番残念なところだと感じています。
グリッドのサイズはアイコンのリストの下にある「16pts (〜6 mm)」と表示されている選択ボックスから選ぶことができます。「(〜6 mm)」というのはグリッド1つの間隔が「約6mm」という意味です。72pt/inchなので,1/72 (inch/pt) * 16pt * 25.4 (mm/inch) = 5.64444なので「約6mm」というわけです。一番細かいグリッドは4ptsなので,minipageのサイズ指定は4ptの倍数で指定するとよいと思います。
グリッドサイズを選択するボックスの左のアイコンはグリッドへのスナップをするかしないか,のトグルスイッチになっています。
6. オブジェクトの設定
色や線の種類は左側に縦に並んでいるアイコンで指定できます。上から,順に以下のようになっています。
a) ストロークの色 --> 左端のボタンを押すとカラーパレットが表示されて任意の色を選べます。その右の選択ボックスにはwell knownカラーの名前が定義されているので,凝った色を選ばないのであれば選択ボックスから選ぶのが簡単です。
b) fill (面の塗りつぶし)の色 --> 同上
c) 線の太さ --> 左端のボタンを押すと線の太さを数値(単位はpt)で指定できます。その右の選択ボックスは適当な太さが定義された名前を選ぶことができます。normal = 0.4 pt, heaview = 0.8 pt, fat = 1.2 pt, ultrafat = 2.0 ptと定義されているようです。
d) 現在の状態を表示するエリア --> これはあとで説明。
e) 文字の大きさ --> 文字の大きさを指定します。Aと書かれたアイコンをを押すと数値(単位はpt)で文字の大きさが指定できます。その右の選択ボックスでは色々なサイズが定義された名前を選ぶことができます。normal = 10 ptとなっているようです。テキストボックスのなかでLaTeXのコマンドで文字のサイズを変えることもできるのであまりここで設定をすると混乱しそうです。
f) マークの種類 --> 左端のアイコンエリアは押すことができないようになっています。その右の選択ボックスからマークの形を選べます。fから始まる名前のマークはfがつかないマークの白抜きバージョンです。
g) マークのサイズ --> 左端のアイコンを押すとマークの太さを数値(単位はpt)で指定できます。その右の選択ボックスは適当な大きさが定義された名前を選ぶことができます。
6. 現在の状態の表示と線と塗りの設定
上記のd)についてもう少し詳しくメモしておきます。
左端,上から4つめの正方形のアイコンは現在選択されているモードを示しています。画面上部のアイコンと同じアイコンで現在選択されているモードが表示されます。その右側には線の状態と色の塗り方の状態が表示されています。「線の状態」,「線の末端の状態」,「塗りの状態」の3つの情報が示されています。
「線の状態」は実線,破線,点線,一点鎖線などです。線が書かれている真ん中あたりを2本指でタップするとメニューが現れます。上から二つ目の「Dash style」で線の種類を選べます。normalが実線です。
「線の端末の状態」は線の右端または左端近くをクリックすると矢印が表示されたり,消えたりするトグルスイッチにになっています。これによって線を矢印にすることができます。左側が線の始点,右側が線の終点です。そのため両方に矢印がついた線にすることもできます。矢印のサイズと形は,上記と同様に線の中程で2本指でタップしてメニューを表示し,Forward/Revese arrow sizeとForward/Revesearrow shapeから設定できます。線の始点側と終点側を個別に設定可能です。
「塗りの状態」はひし形で描かれている部分です。ストローク(図形の縁取り)のみ色をつける,図形の内側にのみ色を塗る,両方に色をつける,という3つから選択できます。ひし形の部分をクリックすると3つの選択肢がローテートします。線の部分を2本指でタップしてメニューを表示して一番上の「Strok & Fill」から選ぶこともできます。
7. オブジェクトの回転
画面上部のアイコンの下の部分にある,角度が書かれた選択ボックスを選んで回転角を指定できます。その左横のボタンで,指定した回転角でスナップするか,任意の角度で回転させるか,を選べます。しかし,回転の挙動はいまひとつよくわかりません。
8. データの出力
描いた図は,メニューバーの「File」から「Save」または「Save as」で保存できます。command + sでも保存できます。保存されたデータはXML形式です。
また,他のソフトで読み込めるように,pngまたはepsでエクスポートできます。メニューバーの「File」から「Export as PNG」または「Export as EPS」を選ぶとそれぞれpng形式またはeps形式でエクスポートされます。パワーポイントなどで使う場合は,png形式,LaTeXに読み込む場合はeps形式で出力すると便利です。
ざっと,このくらいのことがわかっていればそこそこ普通の絵はかけると思います。Windowsなどのソフトに慣れている人にとっては,使い方に少しクセがあると感じるであろうことと,インストールの難易度がやや高いことがネックかもしれません。しかし,LaTeXコマンドをそのまま使えるというのは唯一無二なので,それだけで十分にありがたいことだと思っています。
数式入りのフローチャート Ipe (インストール編)
中身は兎も角として,ちょっとした書き物をするにあたって,数式を大量に含むフローチャートを作らねばならない,ということになりました。あまりそういうことが必要な状況はこれまでなかったので,Tgifやパワーポイントなどでどうにかなってきました。今回はフォントの種類や字体なども含めて本文の数式とあまりにも見た目が違うと何をやってるのかわからなくなる心配があって,パワーポイントはないだろう,と考えました。本文をLaTeXで書いているので,それにあわせた数式をフローチャートの中に入れたいのです。
マイクロソフトの数式エディタは確かに数式が入力できますが,死ぬほどバランスが悪いのと,GUIで入力するため複雑な式では死ぬほど時間がかかってしまって私には到底許容できません。このソフトは絶対数式を使わない人が作ったものだと今でも信じて疑っていないくらい,できが悪いと思っています。
そんなわけで,数式を快適に入力しながらフローチャートを書く方法についてちょっと調べてみました。端的に言えば,LaTeXのコマンドが使えるドローソフト,という相当にマニアックかつ難易度の高いリクエストだったりします。
これまでは,Tgifを使って,テキストボックスにLaTeXのコマンドを入れておき,Tgif形式でファイルを保存して,それをtgif2texというプログラムにかけて処理をするとeepicに変換してくれるので,それをLaTeXから読み込んで処理をしていました。ちょっとした式であればこれで十分なのですが,例えば数式を長方形で囲む,というようなことをするためには,LaTeXによるコンパイルをするまで数式の大きさがわからないので,長方形の大きさが決められません。試行錯誤的に,Tgifで編集ー>tgif2texで変換ー>LaTeXで処理ー>xdviでプレビューというプロセスを何回もくらい返さなくてはならないため,数式が多くなったり,フローチャートが複雑になったりすると,無限の時間がかかってしまって,完成するまでに自分の寿命が尽きてしまうのではないか,という気分になります。
というわけで,他の方法を探しました。
予想通り検索をしてもあまりそれらしいものは見つかりません。幸いにもここにヒントがありました。このページにリストされているものを全部試したわけではないですが,ざっとみた限りではIpeというソフトがいちばん目的にあっているようですので試してみることにしました。
1. 入手方法
IpeのサイトからDownload the current ice versionと書いてある黒い部分をクリックして隠されているところを開き,OSを選びます。私はMacOS Xのバイナリを選んで開いたところに表示されるリンクからdmgファイルをダウンロードしました。
2. インストール
dmgファイルをマウントして中のipe.appを適当なところへコピーすればOKです。
3. 起動
コピーしたipe.appをダブルクリックすれば起動します。
インストールはいたって簡単ですが,問題はtexとの連携部分で,これが動かなければまったくありがたみがありません。私が試した範囲では,macOS v10.13 (High Sierra) + MacTex 2018の環境で正しく動きました。動けば簡単ですが動かなかったらはまる,という感じです。Mac OS Xではデフォルトではpdflatexを呼び出すことになっていて,TeX Liveをインストールしていればもれなくpdflatexもインストールされるので一般論としては問題なくうごくはずです。しかし,なんだか相性もあるようです。私は以下の3つのパターンを試して1つだけ動きました...
a) MacBook Pro 15inch (2009?) + Mac OS X 10.9 (Mavericks) + Mac portでインストールしたteTeX
teTeXにはpdflatexは含まれていないようで,ipeでテキストを入力すると,pdflatexがみつからないので処理できない,というエラーが表示されます。入ってないのでしょうがない感じです。
b) MacBook Pro 13inch (2017) + macOS v10.13 (High Sierra) + MacTeX 2017
pdflatexはインストールされているので問題なさそうです。実際,エラーはでません。しかし,数式の上付き,下付き文字は機能しているのに,数学記号(積分記号など)はほぼ全滅のようで,バックスラッシュを除いたコマンドの文字がそのまま斜体で表示される,というわけのわからんことになりました。platexでは普通に処理ができているのでpdflatexの設定になにが問題があるのかもしれません。MacTeX 2017のインストールはこちらにメモしてます。
c) MacBook Air 11inch (2010) + macOS v10.13 (High Sierra) + MacTeX 2018
MacBook Pro (2017)を導入したので,引退させた年代物のMac Book Airですが,OSを新しいものにいれかえていて,ついでにMacTeXも新しい2018年版がリリースされたのでインストールしていました。この環境ではまったく問題なくipeが使えました。
何が問題なのか全くわかりませんが,兎に角,動いてしまえばこちらのものなので,この環境で本来の目的であるフローチャートを作ります。
マイクロソフトの数式エディタは確かに数式が入力できますが,死ぬほどバランスが悪いのと,GUIで入力するため複雑な式では死ぬほど時間がかかってしまって私には到底許容できません。このソフトは絶対数式を使わない人が作ったものだと今でも信じて疑っていないくらい,できが悪いと思っています。
そんなわけで,数式を快適に入力しながらフローチャートを書く方法についてちょっと調べてみました。端的に言えば,LaTeXのコマンドが使えるドローソフト,という相当にマニアックかつ難易度の高いリクエストだったりします。
これまでは,Tgifを使って,テキストボックスにLaTeXのコマンドを入れておき,Tgif形式でファイルを保存して,それをtgif2texというプログラムにかけて処理をするとeepicに変換してくれるので,それをLaTeXから読み込んで処理をしていました。ちょっとした式であればこれで十分なのですが,例えば数式を長方形で囲む,というようなことをするためには,LaTeXによるコンパイルをするまで数式の大きさがわからないので,長方形の大きさが決められません。試行錯誤的に,Tgifで編集ー>tgif2texで変換ー>LaTeXで処理ー>xdviでプレビューというプロセスを何回もくらい返さなくてはならないため,数式が多くなったり,フローチャートが複雑になったりすると,無限の時間がかかってしまって,完成するまでに自分の寿命が尽きてしまうのではないか,という気分になります。
というわけで,他の方法を探しました。
予想通り検索をしてもあまりそれらしいものは見つかりません。幸いにもここにヒントがありました。このページにリストされているものを全部試したわけではないですが,ざっとみた限りではIpeというソフトがいちばん目的にあっているようですので試してみることにしました。
1. 入手方法
IpeのサイトからDownload the current ice versionと書いてある黒い部分をクリックして隠されているところを開き,OSを選びます。私はMacOS Xのバイナリを選んで開いたところに表示されるリンクからdmgファイルをダウンロードしました。
2. インストール
dmgファイルをマウントして中のipe.appを適当なところへコピーすればOKです。
3. 起動
コピーしたipe.appをダブルクリックすれば起動します。
インストールはいたって簡単ですが,問題はtexとの連携部分で,これが動かなければまったくありがたみがありません。私が試した範囲では,macOS v10.13 (High Sierra) + MacTex 2018の環境で正しく動きました。動けば簡単ですが動かなかったらはまる,という感じです。Mac OS Xではデフォルトではpdflatexを呼び出すことになっていて,TeX Liveをインストールしていればもれなくpdflatexもインストールされるので一般論としては問題なくうごくはずです。しかし,なんだか相性もあるようです。私は以下の3つのパターンを試して1つだけ動きました...
a) MacBook Pro 15inch (2009?) + Mac OS X 10.9 (Mavericks) + Mac portでインストールしたteTeX
teTeXにはpdflatexは含まれていないようで,ipeでテキストを入力すると,pdflatexがみつからないので処理できない,というエラーが表示されます。入ってないのでしょうがない感じです。
b) MacBook Pro 13inch (2017) + macOS v10.13 (High Sierra) + MacTeX 2017
pdflatexはインストールされているので問題なさそうです。実際,エラーはでません。しかし,数式の上付き,下付き文字は機能しているのに,数学記号(積分記号など)はほぼ全滅のようで,バックスラッシュを除いたコマンドの文字がそのまま斜体で表示される,というわけのわからんことになりました。platexでは普通に処理ができているのでpdflatexの設定になにが問題があるのかもしれません。MacTeX 2017のインストールはこちらにメモしてます。
c) MacBook Air 11inch (2010) + macOS v10.13 (High Sierra) + MacTeX 2018
MacBook Pro (2017)を導入したので,引退させた年代物のMac Book Airですが,OSを新しいものにいれかえていて,ついでにMacTeXも新しい2018年版がリリースされたのでインストールしていました。この環境ではまったく問題なくipeが使えました。
何が問題なのか全くわかりませんが,兎に角,動いてしまえばこちらのものなので,この環境で本来の目的であるフローチャートを作ります。