dvipdfmxによるpdfファイルのサイズを小さくする

某学会誌に論文を投稿してpdfの最終稿を送ったら,フォントが埋め込まれていませんという指摘をされました。

以前にも同じことがあったので,学習しろよ,という話なのですが,目をつぶって送ってしまってバレなかったらラッキーとかいう不届きなことを考えていました。もちろん,バレるわけですが。

もちろん,Ryumin-LightやGothicBBのかわりにIPAフォントを指定したフォントマップファイル(cid-x.map)を明示的に指定して
dvipdfmx -f ./cid-x.map hoge
とやればちゃんとフォントが埋め込まれたhoge.pdfができます。ここで,cid-x.mapは
/usr/local/share/texmf/fonts/map/dvipdfmx/cid-x.map
をカレントにコピーして,

%%% Ryumin and GothicBBB : Linun/Unix/PostScript printers
rml H Ryumin-Light
gbm H GothicBBB-Medium
rmlv V Ryumin-Light
gbmv V GothicBBB-Medium

と書かれているところをすべて%でコメントアウトして、代わりに

%%% IPA-fonts
rml H :0:ipam.ttf
gbm H :0:ipag.ttf
rmlv V :0:ipam.ttf
gbmv V :0:ipag.ttf

と書いたファイルです。コロンに挟まれているのはゼロです。

以前は,これで事なきを得たのですが,今回はファイルサイズが8MBになってしまって3MBという雑誌の上限を超えてしまいます。これで困ってしまいました。

dvipsでpsを作ってAcrobat Distillerで変換するとファイルサイズは問題ないのですが,GothicBBBとRymin-Lightが埋め込まれていない,ということになってしまいます。

あれこれ試した結果,
dvipdfmx -f ./cid-x.map hoge
として作成したhoge.pdfをAcrobat Distillerで開いてファイル-->その他の形式で保存-->最適化されたPDF...と選んで「画像」の設定をカラー,グレースケール画像を400ppi,白黒画像を1200dpi,画像の画質はファイルサイズを見ながら「最高」か「高」に設定します。「フォント」の設定で「フォントの埋め込みを解除しない」にチェックを入れます。これで最適化を実行すると,ファイルサイズがかなり小さくなってなんとか投稿できそうなサイズにおさまります。

毎度のことながら,ずいぶんと罠にはまりました。

emacsのフォントサイズの設定

4Kモニタをうれしがって導入して広大な画面が手に入ったところまではよかったのですが,老眼には字が小さくて全然読めない,という本末転倒な事態になってしまいました。

読めなければまったく意味がないので,emacsのフォントのサイズくらいは大きくすることにしました。本当にバカみたいです。これだったら,full HDモニタでよかったってことになってしまいます。

一回限りのフォントの拡大,縮小の場合は,C-x C-+またはC-x C--でよいのですが,毎回これを叩いているとアホみたいなので,~/.emacs.d/init.elに

(set-face-attribute 'default nil
;; :family "VL ゴシック"
:height 150)

を追加しました。150のところの数字は10刻みで適当に変えるとフォントサイズが変わります。familyのところはコメントアウトしていますが,フォントセットを変えたい場合はここに適当なフォントファミリーを指定するようです。特に変更する必然性を感じていないのでコメントアウトしています。

銀翼のイカロス

池井戸潤の「銀翼のイカロス」を読みました。

ここのところ,本を読むペースがあからさまに落ちてきていますが,電車の中では本を読んで仕事をしない,と決めているわりにはついついメールの処理などをしていて本を読んでいないためです。

半沢直樹シリーズの第4番目の作品で,勧善懲悪の水戸黄門路線がさらにスケールアップして馬鹿代議士をけちょんけちょんにやっつける痛快物語です。もちろん,半沢直樹のボロ勝ちという結論は既定路線ですが,それがどのような道筋で実現するのか,という話の運びはさすがは池井戸潤です。偶然によって逆転勝ちするような部分はちょっとなぁ,と思わなくもないのですが,天は見捨てず正義に味方するのは当然と思えばそれはそれでよいのでしょう。

ごちゃごちゃ言わずに最後まで一気に読んでスッキリするのがよいと思います。