今更Life Touch Note

電車のなかでメールを見るのはgmailに転送したメールをスマホで見ればよいので,どんなメールが来ているかはどこででもわかるようになりました。返信もgmailから送ると返信したかどうかの管理ができなくなってしまうので,職場のサーバーにsshでloginしてコンソールでemacsを立ち上げてmewでメールを送っています。電車の中で受け取ったメールにどうしてもすぐに返信をしなくてはならないような場合,スマホではsshを使うのがたいへんですし,そもそも,キーボードがないと使い物になりません。

電車に乗っていて座っている場合は遠慮がちにノートパソコンを取り出して,スマホのテザリングでネットワークに接続してコンソールからsshでサーバーにログインしてメールを読み書きすることができます。でも,電車で立っている場合は,キーボードの操作にはパソコンをどこかに置かねばならないうえ,両手が必要なので,どこも掴まることができず危険です。左手でパソコンを支えて右手だけでタイプするということもできなくはないですが,emacsではctrlやaltを多用するので右手一本だけでメールを書くのは,ほとんど苦行と言ってよい状況になってしまいます。

そんなわけで,ふと思い出したのが,昔NECが出していたLife Touch Note (LTN)というandroid 2.2のキーボード付き端末です。なぜか,LTNが手元にあるのでこれを使えば,電車で座っていなくてもなんとかキーボードを使ってsshができるのではないか,と考えました。

さっそく,電源を入れて動かしてみたのですが,検索キー+アルファベットの組み合わせでショートカットが設定されているようで,これが,検索キーをおしてないのに機能していたりする,という謎のワナにはまりました。これは検索キーを連打している間に解消しました(わけわからん)。

ConnectBotを使ってsshによる接続を試してみたのですが,なぜか小文字のwをタイプしたときに勝手に接続が切れてしまいます。なにかのショートカットが生きているようなのですが,原因不明です。しょうがないので,ConnectBotをあきらめて,他のsshターミナルを試してみますがいずれもよくわからないショートカットに妨害されてしまいます。結局,ConnectBotをベースに開発されたというVX ConnectBotに落ち着きました。

Google Playからダウンロードしてインストールしたのち,VX ConnectBotを起動して接続先を指定すると接続します。ちゃんと接続もするし,ショートカットに妨害されることもありませんでした。ところが,control + Cのような基本的なキーが動いていません。どうも,controlやalt, escキーなどは,キーボードがついていない端末でも使えうるように特別な設定がされているようです。せっかく端末にキーボードがついているのにまったく使えません。

結局わかったことは,controlはマウスボタン(真ん中手前の黒い窓)を一回おすとカーソル一に>が表示されて次の入力待ちとなります。これで何かキーをタイプするとcontrol + キーという組み合わせをタイプしたことになります。escapeはマウスボタンをダブルクリックしてから何かキーを押すということのようです。altキーは結局よくわかりませんでした。

これを使うことでemacsで最低限の操作はできますが,contrlキーを小指で使えないので非常に不便です。

さらに,日本語表示の問題でワナにハマりました。

最初に接続した相手先はリストに登録されるようですが,このリストの宛先名を長押しすると,メニューが出てきて設定を編集できます。文字コードをEUC-JPに設定すると日本語表示ができるようになります。

兎に角,動くことは動きますが,全然快適ではありません。LTNのキーバインドが特殊であることが原因であるようですが,controlとescapeくらいはなんとかしてくれ,と言いたい気分です。ただ,もう,ディスコンになって久しいので,だれもそんな話を聞いてくれる人もいません。

Linuxを使うという選択肢もなくもないのですが,はっきりいって面倒でやる気がでません。これなら,今時の超小型PCを買ってきた方がよほど簡単で使えるような気がします。

それにしても使えそうで使えないってのは困ったもんです。なぜ,買って早々にLTNを使うのを諦めたのかまざまざと思い出しました。学習能力低いです。うーむ。

Mac OS X 10.11 El Capitan (その2:インストールしてから編)

1. XQuartzのインストール
どうせX端末としてしか使わないので大して設定もしないのですが,Xだけはインストールしなければ話になりません。X11はAppleからは提供されなくなって久しく,XQuartzを落としてきてインストールします。

ディスクイメージファイルなのでダウンロードしてマウントすればインストールのためのpkgファイルが出てきます。普通はこれをダブルクリックすればインストールが始まりますが,「検証しています」というポップアップが出た状態で先に進みません。このような場合は,OSを再起動してやり直せば良いようです。例えばここにもそのような情報があります。

確かに,再起動したらちゃんとインストーラが立ち上がって普通にインストールできました。

2. キーボードショートカット
El Capitanをクリーンインストールした結果,キーボードショートカットが変わっていました。Spotlightと日本語変換の切り替えのショートカットがEl Capitanから入れ替わっているのです。例えば,ここを参考にしてキーボードショートカットを設定します。
emacsを使うとcontrol + spaceを非常によく使いますので,spotlightのショートカットは無効にして,日本語変換の切り替えのショートカットだけcommand + spaceを割り当てて有効にします。

システム環境設定 > キーボード > ショートカットと選んでspotlightを選んでチェックを外し,入力ソースを選んでキーボードショートカットが表示されているところをダブルクリックしてからcommand + spaceを叩けばそれが登録されます。

3. Dockの設定
単なる趣味ですが,システム環境設定 > Dockと進んで設定します。

4. マウスの設定
windowsの感覚だと,Mac OSではスクロールするときのマウスのスクロールボタンの回転方向が逆なので
システム環境設定 > マウスと進んで,「スクロールの方向:ナチュラル」のチェックを外します。

5. デスクトップにHDDを表示する
Finderのメニュー > 環境設定 > 一般と進んで「ハードディスク」にチェックを入れます。ついでに,「詳細」を選んで「すべてのファイル名拡張子を表示」にチェックを入れておきます。

6. iTerm2のインストール
ここからiTerm2を落としてきてインストールします。

Mac OS X 10.11 El Capitan (その1:インストールするまで編)

毎度のことながら,PCが壊れました。

X端末としてそれなりに便利に使っていたMac mini (Late 2009)が突然フリーズして,そのあと,再起動してもリンゴマークのところでプログレスバーが1/4ほど進んだところで突然,電源が落ちる,という現象を起こすようになってしまいました。

何が原因かよくわかりませんので,Mac OS 10.6.3 (Snow Leopard)のインストールディスクを取り出してきてDVDから起動して,ディスクユーティリティでOSの起動ディスクを検証したら壊れていて修復できません,と言われてしまいました。特に,データは何も入れていないので(X端末だから当然とも言えます),何の未練もなくその場で起動ディスクをフォーマットしてしまいました。後から考えたら,一旦,shutdownして,command + Rを押しながら起動してリカバリーすべきだったのですが,もちろんそれは後の祭りというやつです。

やっちまったものは元に戻らないので,しょうがないので,10.6.3をインストールするところから復旧を始めました。

1. MacOS X 10.6.3のDVDから起動して,ディスクユーティリティを立ち上げて起動ディスクをフォーマット
2. フォーマットが終わったら,ディスクユーティリティを終了して,インストーラに戻り,
3. フォーマットした起動ディスクにOSをインストール

ここで第一の罠にはまります。OSをバージョンアップするためには,10.6.8にしてからでなくてはできません。普通に「ソフトウェアアップデート」からアップデートをしようとしても,パッケージをダウンロードして再起動する時に,正しくshutdownできません。電源ボタン長押しで無理矢理電源を落として再起動します。

4. safariを使って,Mac OS X v10.6.8 統合アップデート v1.1をダウンロード

ここで第二の罠です。なぜか,ダウンロードボタンが表示されないのです。しょうがないので別のPCでダウンロードしてファイルをコピーしました。

5. Mac OS X v10.6.8 統合アップデート v1.1をインストール
6. 再起動すると10.6.8になっているので,「ソフトウェアアップデート」でアップデートしようとしますが,第一の罠と同じ罠にはまります。10.6.8を使うつもりはないので10.6.8のアップデートは諦めてOSそのもののアップデートに取り掛かります。

しかし,ここで第3の罠が待っています。Late 2009なMac miniは10.12 (sierra)以降はサポートされなくなりました。そのため,10.11 (El Capitan)をインストールするしかないのです。ところが,App Storeでは最新のOSしか置いていないので困ったことになってしまいます。

7. しかし,El Capitan をダウンロードする方法からリンクを辿るとApp StoreからEl Capitanのダウンロードページが表示されます。
8. El Capitanのインストーラをダウンロードする必要があるのですが,なぜか,これもダウンロードボタンを押すことができません。ダウンロードできるのは10.6.8が走っている機械に限られるようですが,少なくとも今使っている機械は10.6.8なのでダウンロードできなくてはなりません。でも,ダメなのです。しょうがないので,別の10.6.8が走っている機械からダウンロードして,アプリケーションフォルダに保存されているインストーラを丸ごとコピーします。コピーにはいろいろと罠がありますが,結局,scpでディレクトリごとネットワークドライブにコピーして,それを共有してインストールしたい機械のディスク上にコピーする,ということをしました。
9. El Capitanのインストーラを起動してそのままインストールします。
10. 上書きインストールはなんとなく気持ちが悪いので,インストールが終わって再起動に成功したら,早々にshutdownして再インストールをします。
11. command + Rを押しながら電源ボタンを押して起動します。
12. ユーティリティが起動したらディスクユーテリティを選んで起動し,起動ディスクを選んで遠慮なく消去を選んでフォーマットしてしまいます。
13. フォーマットが終わったらディスクユーテリティを終了してメニューに戻ります。
14. 今度は,インストールを選んで,El Capitanを今フォーマットした起動ディスクにインストールします。App Storeからインストールイメージを落としてくるのでかなり時間がかかりますが,気長に待ちます。
15. 途中再起動したりしますがインストールに成功したら,再起動して,ソフトウェアアップデートをしてセキュリティパッチを当てます。

Late 2009なMac miniの場合は,これより新しいOSではサポートされていないので,これ以上はアップデートできません。というわけで,あとは設定をします。