帰ってきたヒトラー

ティムール・ヴェルメシュの「帰ってきたヒトラー」を読みました。

これを単なるお笑いと読むのか風刺と読むのかは読み手のもつ文化的,社会的背景に大きく依存するように思います。これについてあれこれ述べることはつまらぬ誤解を誘うだけなので何も言わないのが平和です。

ただ,巻末のマライ・メントライン氏の解説が秀逸でした。たった一行でこの本の本質を表現しているのは素晴らしいと思いました。

帰ってきたヒトラー 上 (河出文庫 ウ 7-1) -
帰ってきたヒトラー 上 (河出文庫 ウ 7-1) -

帰ってきたヒトラー 下 (河出文庫) -
帰ってきたヒトラー 下 (河出文庫) -
posted by MOR at 20:00Comment(0)Books

M2Tech Hiface Evo Two vs SOtM dX-USB HD

Raspberry Pi 2B + Moode Audio 3.1 + I2S DACとAlix + Voyage MPD + SOtM dX-USB HD + Apogee Rosetta 200を比較したとき,音の違いはともかくとして,Rosetta 200からときどきプチノイズがはいるということを書きました。この手のノイズはクロックが正しく同期していないときにありがちなノイズであるという直感を持っていました。

これはあくまでも仮説なので本当にそうなのかを確認するためには,DDCとApogee Rosetta 200を同期させてノイズが出ないことを確認すればよいわけですが,そんな都合の良いことができるか,とちょっと考えてみました。そうすると,そういえばHiface EVO Twoを買って使おうと思っていたのにDoPはI2Sにしか出力できずに使い道がなくて遊ばしていることを思い出しました。

それで,早速,SOtMをHifaceに取り替えてみました。HifaceにはAntelope OCXからクロックを突っ込んで(本当に外部クロックに同期しているかどうかを確かめる術はありませんが),Rosetta 200と同期させます。そうすると,確かにノイズは乗ってません。

そこで,改めてSOtMに戻してみます。すると...こちらもノイズはありません。うーむ。このことから言えることは,ノイズの原因はクロックではないということになります。SOtMはごくわずかにプチノイズが聞こえることがあるようでもありますが,先日感じたようなあからさまな感じではありません。

しばらくSOtMで聞いているとごくわずかノイズが入ることがあるように感じます。ヘッドホンでなければ絶対にわからないレベルですが,時間が経過することでノイズが入るとするならば,ひょっとすると,Alixの熱の問題かもしれません。しかし,その状態で再びHifaceに戻すと特にノイズを感じることもありません。そうなると熱の問題というわけでもなくなります。

結局,全く原因がわかりませんでした。結論としては,原因はわからないけれどもHifaceはノイズの問題は生じないらしい,ということです。やっぱりクロックじゃないのかなぁ,と思うのですが,客観的にそれを説明することはできませんでした。いずれにしても,しばらくの間,SOtMのかわりに外部クロックを突っ込んだHifaceを使ってみることにします。

これでOKであればHifaceも使いようがあってよかった,ということになります。SOtMは職場のパソコンのどうでもいいような音をDACに出力するのに使うことにします。目的からすると随分と贅沢ですが,遊ばしておくよりはマシですから,よしとしましょう。

ちなみに,SOtMとHifaceの音の違いは,前者が太い感じで音が出てくるのに対して,後者は細い線で細かく描写する,という印象です。DDCで音が違うということ自体,本質的におかしいという気がするのですが,ごくわずかな違いはある,という印象でした。ブラインドではわからないレベルのようには思いますけれど。

Moode Audio Player + I2S DAC (音質編)

Rspberry PiにI2Sで直結したDACがMoode 3.1で動くことがわかったので,次はお約束の音がどんなのか,ということに興味が移ります。

結論から言うと,全然,不満がない音だと思います。

いや,不満というのは何を持って不満とするか,ということに依存するので,かなり個人的な気持ちの持ちようではあります。まったく同じ環境で比較をすることはできませんし,どこを比較するか,でもいろいろ感じ方は異なります。あくまでも参考程度に。

比較したのは以下の3つのシステムです。

System 1.
Voyage MPD (alix 2D13) --> SOtM dX-USB HD (DDC) --> Apogee Rosetta 200 --XLR--> soulnote sa 1.0 --> AKG K550

System 2.
Voyage MPD (alix 2D13) --> SOtM dX-USB HD (DDC) --> Apogee Rosetta 200 --AES/EBU--> tascam DA-3000 --RCA--> soulnote sa 1.0 --> AKG K550

System 3.
Raspberry Pi 2B + I2S DAC --RCA--> soulnote sa 1.0 --> AKG K550

出力は安直にヘッドホンで,ヘッドホンアンプから先はいずれも同じです。sa 1.0にはsystem 1から順番にXLR, line 1, line 2とつないでいるので,入力を切り替えれば音の比較は簡単にできます。なお,Rosetta 200とDA-3000には

GPS DO 10MHz --> Antelope OCX

として,外部クロックが入力されています。ですので,Rosetta 200とDA-3000は正しく同期されているはずです。GPS DOはebayで安く売られているもので,中古のOCXOとubloxのGPSエンジンを組み合わせて,ケースと基板は中国で作られたであろう代物です。1ppsと10MHzの正弦波を出力できて,HPのZ3805と比較すると短期のアラン分散はそれなりに悪いことが(相対的に)推察されますが,位相ノイズがそんなにひどい,というわけでもありません。

DACとしては,System 1がいちばん高価であることになりますが,ADCでもあるので,DACの値段,というのはよくわかりません(不毛な話だし...)。System 2のDA-3000にいたってはDACのほかにADC,レコーダまでついているのですから,もう値段なんてなにがなんだかわかりません。しかも,外部クロックまで突っ込んでるし。

はっきり言うと,K550ではあまり音の違いがわかりません。どれもK550の音がします。敢えていうならばSystem 1のRosetta 200は音が濃くて芯のある音であるのに対して,System 3のI2S DACはさらっとしたすっきりした感じがします。System 2のDA-3000はその中間でしょうか。可もなく不可もなく,です。

K550では役不足かと思って,BeyerdynamicのT90に変えてみました。このヘッドホンだと,3つのシステムの音の違いはもう少し明確になります。音の違いの方向性がはっきりする,という感じです。I2S DACはすっきりしているけれどもDA-3000に比べてもっと実在感というか,芯があるようです。DA-3000は少し薄い感じがします。そんなに大きな違いではありません。Rosetta 200はしっかりした芯があるだけでなく,広がり感や奥行きを感じさせます。ヘッドホンで聞いていれば,どうせ,頭内定位していて広がりとかそういうのは感じにくいはずなのですが,それでも,比較してみるとぱっと音場が広がるような感覚があります。

SOtMのDDCはこれまでいろいろ試してきた範囲では,はっきり言って性能はイマイチというのが私の中で定着しているので,これがRosetta 200やDA-3000の足を引っ張っているのかもしれません。よく耳をすませると44.1kHzでさえもプチノイズが入ることがあります。デジタル信号の同期がうまくいっていない可能性もあるので,フェアな比較ではないかも知れません。外部クロックをいれてなかったら,まるでダメなのかもしれません。逆に,I2Sで直結というのはそれなりにメリットがあるということでもあるのでしょう。

はっきり言って,普通に聞く分には,I2S DACは十分な性能だと思います。たんに私が駄耳であるだけかもしれませんが,これで十分ハッピーならそのほうがよいに決まっています。あら探しをしても不幸なだけです。むしろ,デジタル信号を機器をこえて引っ張り回すことによる同期の難しさを感じることになってしまいました。